第58期王将戦第6局羽生王将-深浦王位-2

先手
羽生王将
対局者後手
深浦王位
手番

0
駒割
0
3攻撃陣2
3守備陣3
6合計5
△3三角戦法四間飛車
序盤戦16手目


しばらくは進まないだろうなと思っていたのだが、深浦が新構想を見せた。

羽生の▲5六歩に対して、△5二飛と振り直したのだ。一旦△4二飛と回っているだけにさらに一手損するのは感覚的に指しにくい。しかも五筋の歩がついてあるわけではないのだ。五筋の歩を羽生が突いた動きを逆用したと言える。
すぐの狙いは△5四歩から△5五歩と歩の交換。これがすんなりといけば、中飛車としては満足な展開だ。居飛車が2筋の歩交換ができて五分のようだが、攻めている場所が違う分、中飛車が指しよくなる。

△5二飛とする前は△4二飛の四間飛車であった。四間飛車+△3一銀△3二金という形は相性があまり良くない。銀が活用しにくいからだ。もし使うなら飛車を△4四飛と浮いてから△4二銀としなければならない。
それが△5二飛と振り直すだけで自然に△4二銀△5三銀と進出路が開けた。
もし仮に▲5七銀△5四歩▲6六銀と歩交換を防げば、△3一銀を△4四銀と繰り出せば再び受けを考えなければならなくなる。

これは指されてみればなるほどの新構想だ。さすが深浦。羽生がどう対応するか非常に興味がある。これからの駒組み合戦を楽しみに見たい。