竜王戦決勝トーナメント、羽生VS深浦


どこをとって論じてみても結果論にしかなりそうにない。
深浦王位の33手目▲9六歩から地下鉄飛車という構想と、53手目▲2四歩から左右を組み合わせた鮮やかな手順を堪能してそれでもまだ粘る余地を残した羽生名人をたたえるべきでしょう。深浦王位は勝っていれば屈指の会心譜になっただろうに。だがこれが将棋なのだ、と思うより無い。
鑑賞しがいのあるおもしろい将棋でした。おすすめです。

序盤で△2二飛と△5二金がよくわからなかった。不急なのではないかなあ。特に△5二金は「角交換には一段金」とは違うのかなあ。最近の定跡がわからないので後追い記事を待ちたいと思います。

中盤では駒落ちで全軍躍動する上手陣と駒の活用に無駄が多くて駒がほとんど動かない下手陣のようにみえました。もしかしたら手損による立ち後れのハンディと駒落ちのハンディと関連づけて論じることができるかもしれないですね。