No.5竜王戦、丸山-羽生

対局日:2008/08/19
棋戦 :21期竜王戦決勝トーナメント
対局者:丸山忠久9段-羽生善治名人
戦型 :角換わり腰掛け銀




No.5a
55手目
相手が攻めてきて一息ついたところですが、このままぼんやりしているとまた調子よく攻められてしまいます。
相手の攻め駒を攻める。



No.5b
69手目
歩が自陣に迫ってきました。
相手の持ち駒に銀や金があるときは、さらに▲4三銀みたいに打ち込まれるとやっかいです。
しっかり受けたい。



No.5c
105手目
攻めたいのだけれども、守ってる駒が多くてどこから手をつけて良いものやら。
相手の囲いには弱点があります。金と金が2段目に一つ飛びである時は?

正解は以下。







No.5a
△7二角
居飛車戦ではこういう敵陣に角を打ち込んで馬を作り攻めを牽制するのがよくある方法。攻め駒を攻めることで、自陣の攻めを緩和させるという高等戦術なんですが、やってみると簡単な割に効果が高いです。
「角を持ったら馬を作ろう」



No.5b
△4二歩
歩で攻めてきたときには歩で受けるのが基本です。これ以上手を出させないぞという手です。
「歩には歩で」



No.5c
△6九銀
金の両取りです。これを「銀の割り打ち」と言います。
自然に金をとるとこうなります。

守り駒が少なくなって攻めやすくなりました。
銀がないときは△6六桂としてもいいですね。