第34期棋王戦第4局久保-佐藤-2

先手
久保8段
対局者後手
佐藤棋王

手番

+1
駒割
-1
6攻撃陣5
6守備陣5
13合計9
四間飛車棒銀
中盤戦58手目


久保が一旦長考した後、すらすらと進む。
双方駒が入り乱れての戦いで、考え出すといくらでも考えられるのだが、難しすぎて考えても仕方のない面もある。
振り飛車という戦法は、左辺で互角になれば充分、というところがあり、この局面はまさにそれだ。左辺の駒を華麗に捌いて一直線に勝ちを目指すのも一つの勝ち方だが、馬を作って押し引きしている間に駒組みを進め、じわじわと良くしていこうというのがもう一つの勝ち方である。よく言われるように「将棋というゲームは馬を作った方が負けにくい」のであり、振り飛車の定跡の進歩はいかに馬を作らせないようによどみなく仕掛けるかが一つの焦点とされてきたのだ。
さて、久保はここで馬を作った。じっくりとした戦いにしようとしているのだが、佐藤はそれをさせないだろう。