第34期棋王戦第5局佐藤-久保-1

先手
佐藤棋王
対局者後手
久保八段

手番

0
駒割
0
3攻撃陣3
5守備陣3
8合計6
ゴキゲン中飛車対6筋位取り
中盤戦41手目


本年度最後の大勝負。
佐藤康光棋王久保利明8段の棋王戦、2勝2敗のタイで迎えた第5局。佐藤にとって虎の子の棋王と、久保の初タイトルを争う大勝負だ。


局面はゴキゲン中飛車対6筋位取りへ。
位取りという戦法は、位をとってじっくりとした戦いに持って行き、最後は位の圧力で押し倒すというのが狙いである。対振り飛車では5筋位取りと玉頭位取りの二つの戦法が有力で、昔はよく指されていた。
位取りの中で、5筋、7筋の位よりも6筋の位をとるのが良く、6筋の位をとって安定すれば作戦勝ちだ、と言われていた。それで6筋の位を振り飛車は決して取らせないように工夫していて、そのため逆に6筋位取りの定跡は存在しないということでもある。
この局面はそれがすんなりと実現していて、その意味で居飛車は不満がない局面だ。ただ、振り飛車も銀冠に組めていて、これで不利とは思わないだろう。
互角の局面だ。
後手の△3二金が鍵となる駒で、どう働くかが優劣を決めそうだ。