偽物色紙

オークションなどで将棋棋士の色紙の贋作が出回っているのだとか。贋作による商売は古来行われているのだが、将棋の棋士なんぞの書いたものでだまそうとする人がいるとは驚きである。
指摘の升田書を見たが、あまりにも違うものなのではないかと感じた。お上手すぎる気がする。昔、書道をたしなんだことがあり、近年も書展などにも出かけるのである程度はわかるのだが、基本とされる技術が上手すぎると思う。まあ本人の書について詳しいわけではないのであくまで主観にすぎないのだが。
正直な話、将棋のプロ棋士の書で鑑賞に堪えるものを書く棋士は少ない。石橋先生の書なら確かに飾りたいと思うが。本業の将棋ではなく、余技で商売が成立するというのはある意味で将棋界として幸福なことなのかもしれない。その悪用を明らかにする鑑定などはできるのだろうか。
棋士の書を買うときは真作か贋作か確かめられる詳しい方に一度相談した方がいいだろう。