第49期王位戦第7局,羽生-深浦-3
先手 羽生名人 | 対局者 | 後手 深浦王位 |
手番 | ○ | |
(0) | 駒割 | (0) |
4 | 攻撃陣 | 5 |
5 | 守備陣 | 3 |
9 | 合計 | 8 |
一手損角換わり 中盤戦35手目 |
昼食休憩明けの一手は、羽生の新手▲7七銀だった。
従来の▲7七角△6五歩▲5五角△同銀▲7七銀という手順より良いとの判断で、△5五角のにらみはさほど怖くないと考えている。ちょっと凡弱な手で深浦が事前に準備していたとしたら凄いのではないかと思った。
▲7七銀で壁銀を直してふところを広げていると考えると、攻めてこい受けきってやると言っているのだろう。そういう意味で剛直な手であるとも言える。後手玉は居玉で金の働きが悪く、攻めの反動がきつすぎる。踏み込むのも怖いところだろう。かといってこのままで安定してしまうと、持ち駒の角と盤上の角では持ち駒で持っている方が得、囲いは先手の方が堅く進展性もある、後手は3,4筋に玉を移動すると攻め駒に近づく意味もありかえって危険だ、といういくつかの理由でゆっくりしても後手に得なことは無く、困る。怖くても踏み込むところだろう。少し間合いを計り、8筋と3筋をからめて攻める順を模索したい。
と言いながら、自分が後手なら囲いに行くと思います。