第21期竜王戦第4局 羽生名人-渡辺竜王-3


先手
羽生名人
対局者後手
渡辺竜王

手番

0
駒割
0
5攻撃陣4
2守備陣4
7合計8
相掛かり
序盤戦31手目

昼食休憩。
羽生から角交換して間合いを計る。
玉の守りをどうするかが一つのポイントだ。第3局で居玉の深さが生きる展開を見ているのでこのままという選択肢もあるのだろうかと思ってしまう。居玉は避けよという格言があるが、実は間違っていたという可能性もあるのではないだろうか。


羽生の方は攻め駒の銀が出て行っていて、飛車角銀香が攻め駒になりそうだ。攻撃の構想が立てやすい。端に手をつけるのを視野にいれておきたい。
守りはどうするかまだわからない。囲いは相手との相対的な差で考えるべきだ。そう考えると、渡辺の方が△5二玉型に先にしてしまっていてこれがこれ以上堅くなる可能性がない(進展性が無い)ので、渡辺の攻めがどうなるのかを見ながら効率的な守りを考えていきたいところ。


渡辺の方は、△7二銀を使うにはどうしたらいいか考えたいところ。むしろ銀はこのままで桂馬を跳ねて早い戦いに持ち込んだ方がいいかもしれない。羽生の囲いがどうなるかを見極めてから攻めの構想を練りたいところだが、そこまで間合いを計る余裕があるかどうか。囲いの進展性は間合いを計るのに重要な要素だと思う。
守りは△5二玉型でこれ以上の進展性が望めないのが痛い。渡辺の得意な展開である「堅さで優位に立つ」ことがないのがどう出るか。こういう守りの薄い将棋での斬り合いは将棋の一つの醍醐味でもある。渡辺の強い踏み込みを期待したい。